CASIO オシアナス OCW-S100-1AJF 個人レビュー

CASIO オシアナスシリーズ『OCW-S100-1AJF』の個人レビューです。

様々なシチュエーションのもとで自分で撮った写真も多数掲載しますので、本機がどういった見え方をするかの参考になると思います。OCW-S100-1AJFの個人レビューをお探しの方はぜひ御覧ください。

なぜOCW-S100-1AJF?

数ある腕時計の中からOCW-S100-1AJFという一本を選び出すには、相当な熟慮が必要でした。漠然と考えていた期間も含めると数年は要したと思います。

途中いくつもの選択肢や条件を考慮する中で、最終的に本機を選んだのは理由は下記です。

  • シンプルな三針時計である
  • 外装に(ある程度の)高級感がある
  • 新品で5万円以下
  • ソーラー電波

これらを満たし、なおかつデザインが特に好みだったのがOCW-S100-1AJFでした。他にも魅力的な選択肢はあったものの、最終的にはこれ一択と言っていいほど確信を持って購入するに至りました。

 

ここで購入前の個人的なバックグラウンドや購入動機を少々。

今回OCW-S100-1AJFを購入する以前、実は腕時計というものを全くつけない生活を3年間くらいしていました。よく言われているように、時間を確認するはスマホで十分ですし、狂いがないからです。(ポケットから出すのはちょっと面倒に思っていましたけど)

ただ近年遅ればせながらファッションに多少気を使うようになり、腕周りのアクセントがほしいと漠然と考えるようになりました。機能性を持たない純粋なアクセサリとなると、慣れない身としては導入にいくらか抵抗があります。しかし、腕時計であれば「時間を確認する」という機能がありますから、気負いなく身につけることが出来ます。

つまり時間を確認する手段というよりは、80%くらいアクセサリという使い方のために購入を検討し始めました。

シンプルな三針時計

ではどういったデザインの腕時計がいいのか。まず第一に思ったのは、飽きが来づらいデザインがいいだろうということでした。

人間は飽きる生き物です。時計に限らずですが、どれだけ惚れ込んで買った製品でも、その情熱はずっと同じままではいられません。僕自身、これまでの人生においてそれは何度も経験してきました。

そこで、あえて特徴の少ない時計を選ぶことによって、良くも悪くも購入時のテンションを抑え、長く愛用し続けられるモノを選びたいと思いました。クロノグラフやダイバーズにも魅力的な製品はたくさんありましたが、飽きが来づらそうなのはやはりシンプルな三針時計。これは間違いないでしょう。

実は数年前まで使っていたいわゆるファッションウォッチも極めてシンプルなもので、(電池交換が普通より高くつくことを除けば)長く気に入って使えていました。このときの経験が、今回の製品選びでも活きていたと思います。

OCW-S100-1AJFはシンプルな三針時計でありながら、青の差し色が上品に取り入れられており好みでした。

 

ここでさっそく、様々なシチュエーションで撮影した写真をいくつか紹介したいと思います。

晴天の屋外

まずは、快晴の日に屋外で撮った写真です。

OCW-S100-1AJFを手にしてすぐ気づいたのは、環境によって見え方が劇的に異なるということです。明るい場所ではその分多くの光が腕時計に差し込み、様々なパーツから反射してくる光が一層キラキラ輝きます。個人的にはこういった明るい屋外での見え方が一番好きです。

OCW-S100-1AJF 屋外1

OCW-S100-1AJF 屋外2

腕時計を傾けるにしたがって、その都度異なるパーツから光が反射して煌めきます。写真では伝わりにくいですが、実際はもっとキラキラして見えます。

随所に取り入れられているオシアナスブルーとでも言うべき青色は、スポーティーな雰囲気を感じさせます。この青色が輝く様子もまた、見る角度によってかなり様変わりして面白いです。

曇りの屋外

こちらは、曇りの日に屋外で撮った写真になります。快晴の日に比べると環境からの光量は少ないですが、それでも豪華絢爛な雰囲気はそこまで衰えていません。

OCW-S100-1AJF くもり

建物内

今度は建物内での様子です。

OCW-S100-1AJF 建物1

OCW-S100-1AJF 建物2

白色LEDの人工照明に照らされた様子は、陽光の場合と比べてどこか無機質でソリッドな印象を受けます。これがまたかっこいいんですね。

これらの写真から、よほど暗いところを除けば、屋内・屋外どちらでも楽しめるのがお分かりいただけると思います。

外装の高級感(特にベルト)

シンプルな三針という基準を満たす腕時計はいくらでも存在します。その中で最終的に決め手の一つとなったのが、おおまかな文字盤のデザインだけでなく、外装やディテールの高級感です。

この時計は新品で実勢5万円弱くらい(2023年時点)なのですが、その価格にしては、ギラギラ感とでも表現すべき値段以上の豪華な雰囲気を醸し出していると思います。ネット上のレビューを参照していると、この点はしばしば言及されています。もちろん何十万円、何百万円もする高級腕時計と比べることは出来ませんが、個人的にそこまでは求めていません。

特に秀逸だと感じた特徴は、ベルトのエッジが断崖のように際立っているという点です。

OCW-S100-1AJF ベルト

僕自身あらゆる時計を見比べたわけではないのですが、実勢価格5万円の腕時計にしてはなかなか凝った仕上がりになっているのではないでしょうか。コマの一つひとつが明確がエッジで区切られていて、なんとも言えぬ頼もしさを感じさせます。安っぽさは全くありません。

また真ん中のコマの側面だけ小さく鏡面仕上げになっているのもポイントで、ベルト部分からも程よい輝きがさりげなく伝わってきます。鏡面仕上げの部分からは強烈でストレートな光が飛び込んでくる一方、それ以外の部分はまろやかで落ち着きのある光沢感を放っています。このバランスが絶妙でして、やり過ぎでもなく、かといって地味すぎでもないちょうどいい存在感を醸し出しています。

前述のとおり僕はアクセサリという側面を意識して腕時計を購入したわけですが、そういう場合、ベルトの仕上がりは一層重要になってくると思います。買うまではこの点をあまり意識していなかったのですが、実際手にとって見ると、ベルトの質感は一見した際の印象や満足感にかなり影響することが分かりました。

腕時計というとやはり文字盤がメインとなるため、ベルトのクオリティは見落としがちですし、写真から判断するのも難しいところです。その点、OCW-S100-1AJFは少なくともこの価格帯ではベルトを特に評価して良い一本と思います。

 

また、カーブサファイアガラスを採用しているのも本機の大きな特徴の一つであるといえます。腕時計についてリサーチをした方であれば、5万円台でもサファイアガラスを採用しているモデルは珍しくないことはご存知でしょう。しかし、風防の表面がドームのように緩やかにカーブしているモデルは、この価格帯ではあまり見かけません。

ガラスが丸みを帯びていることによって、腕時計から平面的な印象が薄れて、より立体的な佇まいを感じさせます。不思議なことに、真横から見てもそこまでカーブがかっているようには見えないのですが、指で触れてみると丸っこいのがよく分かります。

一見すれば些細な仕様にも思えますが、この特徴もまたOCW-S100-1AJFを他機種から差別化し、購入を後押しする大きな一因になると思います。

ソーラー電波

見た目以外、つまり機能面について考慮したのは(1)ソーラー駆動、(2)電波受信の2点だけです。実用性だけを重視すればこの組み合わせが仕様がベストと思います。

いくらアクセサリとしての要素を強く求めるとしても、時刻が精確でないと使っていて落ち着きません。普段スマホの精度に慣れている身としては、やはり電波で自動かつ精確に時刻合わせをしてくれるのが安心です。

電池交換の手間がかからないソーラー電池駆動はストレスフリーという点で実用的です。もちろん内蔵している二次電池がいずれ消耗してしまうというデメリットはありますが、それはもう時計の寿命だと思っています。

総評

このレビューは本機を購入してから間もない段階で書いています。現時点でのインプレッションとしては、やはり数ある腕時計の中でもこれを選んで間違いではなかったと思っています。「あっちの方が良かったのではないか…」といった雑念は1mmもありません。

もちろん、腕時計を眺めたときの新鮮味はこれからの日々の中で薄れていくのは間違いありません。しかしそれを見越してシンプルな三針時計を選んだわけです。ベースとなるデザイン自体は言ってしまえばありきたりであって、飽きるも何もないのです。それでいて全くデザイン性のない実用性一辺倒というわけでもありませんから、十分な遊び心も備えているといっていいと思います。

この時計は細部の一見して見逃しがちな点にも魅力を秘めています。上で見てきたように、本機はベルト部分だけ見てもかなり満足度の高いモデルであり、いわば、文字盤とベルトで二度美味しい腕時計なのです。よって今回の僕のように、主にアクセサリとして導入したいケースでは特に親和性の高い機種と言えるのではないでしょうか。

この記事では僕が実際に撮影した写真をいくつも掲載しました。しかし、実際の見え方をすべて写真だけでは伝えることは不可能です。僕自身、この記事を編集している段階で腕時計が本来持つ外見的魅力を伝え切れないことにもどかしさを感じました。

そういうわけで、本機の購入を考えている方はネット・リアル問わず色々な手段でデザインやディテールをチェックしてみるのをおすすめします。