音が詰まる中古エレキギターを返品した話【備忘録】

要約
・デジマートを通じて、某大手楽器店から中古エレキギターを購入
・1弦1,2フレットの音が明確に詰まる状態だった
・ネックが逆反りしていて、トラスロッド余りもほとんどなかった
・上記の理由で返品できた
・状態確認は必須、泣き寝入りする必要はない

中古で買ったエレキギターで音づまりが発生したという理由で返品したという話。

あくまで個人のケースでしかありませんが、後で自分でどんなことがあったのか見返したり、同じような状況の人の役に立てばと思って書き残しておくことにします。

 

僕は2021年くらいまでエレキギターをやっており、そこからは一度機材をすべて手放しして完全にやめた状態が4年続いていました。最近(2025年)になってまたふとエレキギターでもやってみるかという気になり、機材を0から揃えるところからスタート。

エレキギター本体だけは最後まで悩みに悩んで、最終的にはデジマートで見つけた中古エレキギターを買ってみることにしました。

過去に5本のエレキギターを所有してきたのですがそれらはすべて新品で、中古というのはこれが初めてでした。ただ、大手楽器店の1店舗から送られてくるので流石に変なものは届かないだろうと判断。もちろん、商品説明欄にも「プレイアビリティ良好」とか「トラスロッド左右60度余裕あり」なんて書いてあったので、(その時は)それをそのまま信じることにしました。

本来はどのブランドのどのギター、というのもこの記事に書いた方が参考になると思うものの、今回はあえてそうしないことにします。というのも、結果的に不良品が届いた原因はブランドや機種ではなく、調整や検品を怠った楽器店にあると思うからです。

 

注文したエレキギターが自宅に届いて、オーディオインターフェース→PCと接続してさっそく音出し。4年ぶりなのでもちろん大して弾けはしません。

単音やコードを適当に鳴らしてみたところ、どうにも1弦1フレットと2フレットの鳴り方がおかしい。1フレットに至ってはほぼ鳴っていないに等しく、2フレットも実用上問題のあるレベルで音が詰まっています。要は、これらのフレットよりもさらに高音側のフレットに干渉して、弦が正しく振動していないという状態です。ちなみに1弦以外はちゃんと鳴ります。

 

こういった明確かつ局所的な音の詰まりが起きるのは初めてのパターンだったので、単に弦高調整すればいいだけの問題でもないと判断しました。

そこでネックの状態を確認してみると、素人判断ながらどうやら逆反りしているようでした(音が詰まる事実とも符合)。で、トラスロッドを回してみると、逆反りを直す方向、つまり緩める方向にはほとんど余裕がありませんでした。これはつまり、(本当に逆反りしていると仮定して)現在の逆反り状態をトラスロッドで直すことは出来ないということです。個人的には、これはいわば「将来性がない」「寿命が尽きている」状態だと判断しました。

 

もちろん、音の詰まりだとか弦高だとか、ロッド云々の問題というのは相互に関係し合っているので、「一概にこう」と言えるようなものでもないとは思います。

ただ一つ言えるのは、楽器店から送られてきてこのような明確な音の詰まりが発生しているギターは、商品としての体(てい)を成していないということです。あくまで想像でしかありませんが、たぶん出荷前の検品も調整も全くせずに、そのまま段ボールに入れて送ってきたものと思われます。

あるいは、(こんなことは決してあってほしくありませんが)不良状態かつ将来性も希薄であると楽器店側でハッキリ認識しつつ、「購入者が何も文句を言わなければ在庫を処分できてラッキー」くらいの気持ちで販売していたのかもしれません。
(あながちない話でもないと思う…)

いずれの場合にせよ、もし何も知らない初心者が買っていたらと思うとぞっとします。

 

一晩弦を張りっぱなしにして、翌日もう一度状態を確認することにしました。まあそれで何が変わるわけもなく、1弦の2音は鳴りません。

だめだこりゃと思って返品できるかどうか保証内容を確認してみました。すると、中古品であっても10日以内かつ初期不良が理由であれば返品・返金できるということでした。この点だけは、フリマではなく楽器店から買ったメリットだと思いました。

やり方としては、楽器店の問い合わせフォームから必要情報を記入して送信する形。初期不良の内容としては、上に書いたような問題をなるべく詳しく書きました。するとすぐに返事が来て返品を受け付けてくれるとのことでした。ギターを着払いで返送して、届きしだいクレカでの注文をキャンセルする形になると。

数日後、購入元の店舗の方にギターが届いて、「受け取ったので注文キャンセルします」という連絡が来ました。一応、これで一件落着となります。

 

これが中古エレキギターの初期不良に気づいて返品するまでの個人的な流れでした。

初期不良についての僕の判断が正しかったとすれば、楽器店から買うのもあながち安全とも言えないのかなと思いました。もちろん、そのギターを実際に手にとって試奏できればよかったんですが、なんせ僕が住んでいるのは北海道です。札幌にいくつか楽器店はありますが、自分のほしい型番のギターが運良くそこにあるか?というとまずありません。

だからこそ通販という方法を取らざるを得なかったわけですが、今回は通販のリスキーな面を垣間見た気がします。

個人的な教訓としては、商品が届いたらまずはしっかり検品するということ。すべてのフレットを1音ずつ鳴らすとか、各種ノブやスイッチの動作を確かめるとか。

今回のような「見た目だけでは分からない問題」でも、ちゃんと保証対象になるということが個人的な経験を通じて分かりました。なので「なんか変だな」と思ったら泣き寝入りせずに返品を申し込んだり、せめて状態についての相談をするなりした方がいいと思います。それは購入者の権利です。