FactorioのDLC『Space Age』のプレイ日記。
数十時間かけてコツコツ進めていましたが、色々な点で脳のキャパシティを超えた感じがしてギブアップしました。ここ数日はもうプレイもしておらず、頭の中で考えてももう無理だという感じなのでここで終了とします。
当初は不満に感じていたグレバの鮮度要素ですが、自分でも意外なことに、鮮度はなんだかんだいって対処可能な要素であると今は思っています。
Redditに目を通してみると、グレバに関するスレッドの割合がかなり多い印象で、英語圏のプレイヤーの間でも賛否が分かれているようです。否定派の意見としては、やはり「物が腐るのは面倒すぎる」「サイエンスパックまで腐るのはやりすぎ」「グレバで気が狂いそう」という声が目立ちました。
一方で、鮮度要素を面白いとは言わないまでも、「仕様さえきちんと理解すればコントロールできるものであり、そこまで騒ぐほどのことではない」という趣旨のスレッドや書き込みも少なくありませんでした。今の僕の意見としては、少なくとも鮮度問題について言えば(前ならそうは考えられなかったでしょうが)後者の意見に賛成という感じです。
Space Ageギブアップの理由は総合的なものなのですが、最後に心を打ち砕いたのはグレバの防衛が無理だと思ったことです。
グレバでは物が腐る→腐っても構わないように農業タワーから始まりすべての施設をぐるぐる回し続ける、という方針で工場を稼働させていました。
そのためか分かりませんがグレバ固有の汚染が広がり、敵の襲撃頻度と規模が対処不可能なほど深刻な状況に。どうやら、運営としては「グレバの防衛は絶対に楽させない」という固い意志があるようで、本土ナウヴィスとは一線を画する戦力とメカニズムでタワーを破壊しに来ます。
まずこの足が細長い敵については、ガンタレットの射程に入らない距離を旋回し、投射物で攻撃してきます。ただ、たまにタレットの射程に入ることもあるのと体力がそこまで多くないので、ダメージは負うもののまだマシな部類。
足が太い敵は壁を無視するどころか破壊して突き進んでくるのと耐久力が高いのでガンタレットの物量作戦だけではそろそろ厳しくなってきます。
作るのに手間がかかるロケットタレットも試してみたのですが、思うようにダメージも入らず焼け石に水状態。もっと高度な研究を必要とする兵器で迎え撃つことを想定しているのでしょうか。
襲撃一回の規模が大きいのに加えて頻度も尋常ではなく、体感では10分に1回は攻撃されていた気がします。なのでグレバに滞在して防衛体制を強化している最中に襲撃があったりしてもう無茶苦茶。標的となる農業タワーはメイン工場から離れているため、どれだけロボットスピードボーナスを得ていても、ロボットが物資を運んでくるまでには時間がかかります。
ギブアップの理由はいくつかあるものの、やっぱりグレバの防衛が無理、限度を超えている、面白くないと思ったのが一番でした。正直それ以外ならコツコツ時間をかければなんとかなった感はあります。
汚染を止めるために一旦工場を停止して、またサイエンスパックが必要になったら卵から集めて栄養素とバクテリアも全部自分で入れてうんたらかんたら…というのも考えましたがもうその頃には疲れ切っていました。
あと、グレバのリソースは砂以外文字通り無限であり、どれだけものが腐ろうが資源のロスはありません。ただ敵の進化度だけは時間とともに増えていく一方で、これは資源と違って着実に状況が悪化していきます。もうここまで来たら詰みなのでは?とも思いました。
僕はFactorioというゲーム自体は好きでSteamでも3番目に長くプレイしているくらいなのですが、それでもやっぱりRTSとして敵から防衛する要素は未だに面白いと思ったことは一度もありません。書いたプログラムのコードがいつの間にか消えてしまうのと同じな感じがします。
ゲーム開始時の設定で色々設定できるようになっているのは、そういう各プレイヤーの好みに合わせて遊べるようにするためです。それこそ、鮮度の変質スピードも設定でかなり遅く出来たはずです。Redditでも「設定できることなんだから文句言うな」みたいなスレッドが立っていたのが面白くて、そりゃそうだと一人で思わず笑いました。
ただどうしてもやっぱり一度はデフォルトでクリアしたいというのも正直なところで、それがどうしても無理だと思った時点で萎えちゃったという感じです。この点では『Valheim』というゲームでも全く同じことを考えたなあと思い出しました。このゲームでは、死んだら全てのアイテムをその場にロストするとか、クラフトに必須となる鉱石はテレポートで運べないため地道に運ぶしかないとか、デフォルトだとそういう制約が不便すぎて面白さに繋がらないと感じてやめてしまった経緯があります。Valheimも同様にゲームの設定でその辺は細かくカスタムできるのですが、「そうしてまでやりたいと思わない」という感情からギブアップしました。今回も全く同じ。
Space Ageをギブアップした段階では、これからの下準備を固めていた最中でした。アクィロへのテスト飛行をした結果、原子炉を使って電力を確保するのと、大型アステロイド対策にロケット砲が必要で…というのが掴めてきて、そのセットアップがもうすぐ終わりそうだったところ。まあ感情の連鎖でそれも段々面倒になって来てしまっていたんですが…。
思うに、僕は脳のキャパが少ないのと、それに伴って1つのゲームをめちゃくちゃやり込むことが出来ないタイプだと思います。Steamのレビューを見ていると、数千時間、果ては数万時間というプレイ時間の人もいて、そういうのを見るたび「自分は敵わないなあ」とよく思います。僕のSteamライブラリで一番長いものでも、何年もプレイし続けた『Grim Dawn』で1,600時間くらいですからね。クリアまでに数百時間かかるようなFactorioのオーバーホールModなんかも絶対にできる気がしません。
また、リアルタイムでテキパキ判断を求められるゲーム全般が苦手なこともあり、アクションであるとか、文字通りRTSもその1つなのかもしれません。Factorioのプレイ時間の大半を敵なしで遊んでいたのもそれが理由です。
とはいえ、今回のDLCは絶対に買ってよかったと思います。というのも、値段が4,000円で、そのプレイ時間がギブアップ時点で60時間以上ですから、娯楽としてのコスパはあり得ないくらい高いです。ざっくり計算すると1時間あたりたったの66円!外に遊びに出かけたら4,000円なんて1,2時間で吹き飛ぶことなんてザラなので、ゲームはなんて素晴らしい娯楽なんだろうといつも思います。
Space Ageの内容としても、もしSteamにレビューを書くなら(実際には書く気は起きないでしょうが)、おすすめかおすすめでないかで言えばおすすめです。Modを入れない限りバニラではあり得なかったような新しい切り口をいくつも用意することで、これまでにないプレイスタイルと新鮮なゲーム体験を実現したという点で公式DLCに相応しい出来だと思います。内容に対しての値段も、円安の今で4,000円というのはむしろ割安とも思います。
ただ、あくまで個人的な感想であることを明言したうえで書くなら「not for me」なところは決して少なくありませんでした。
まずグレバの鮮度要素は、個人的にFactorioに見出していた長所と相反するゲームシステムだと思いました。Factorioの特に面白いポイントの1つは工場をプログラミングと同じ思考方式によって自動化していくプロセスと、それが思い通りに出来たときの達成感にあると思います。鮮度はその快楽とどうにも噛み合わず、違和感が拭えませんでした。
もちろん、グレバも完全に自動化出来ますし、実際に僕のめちゃくちゃな工場ですら、農業タワー、ペンタポッドの卵、サイエンスパック、栄養素、バクテリアなどについて、一応は半永久的に動き続ける仕組みが実現できていたと思います。しかしそれでも、いつかはバクテリアが消えてしまうんじゃないかとか、融剤の生産が間に合わなくなるんじゃないかとか、そういう不安定感がずっとあって、上記の自動化の達成感があまりありませんでした。
あとこれは別に悪いところではありませんが、思ったよりも難易度が高かったです。これもやっぱり主にグレバの話で、他の惑星に比べて防衛の難易度が頭一つ抜けていると思います。どうしてこうもアンバランスなのか分かりません。
Factorioは特に好きなゲームだったのと、DLCの発売自体もかなり楽しみにしていたので、こういう形でギブアップするのは正直極めて後味が悪いです。ただ自分には難易度が高すぎたので仕方ありません。攻略情報をゴリゴリ調べてクリアしてもなんか違うなあという感じなのでここで終了。面白いと思えた間は時間を忘れてプレイできたので買ってよかったのは間違いありません。
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