2013年頃に組んだ自作PCに、AMD Radeon RX6600XT搭載のグラボを組み込んでみました。
当時から使っていたGTX760では流石に厳しいと感じることが多くなり、とりあえずグラボだけ新調した形になります。
(他のパーツがボトルネックになるのは承知の上で)
そこでこの記事では、こういったグラボだけ新しい構成でどの程度のパフォーマンスが出るのか、個人的な検証結果を紹介したいと思います。
かなりニッチな内容になりますが、RX6600XTのパフォーマンスについての何かしらの参考になれば幸いです。
先に結論だけ簡潔に書くと、
- 当然GTX760と比べるとパフォーマンスは劇的に向上
- しかし、グラボ以外の多くの要因が足を引っ張るらしくグラボの性能を100%発揮は出来ない
- APEX LEGENDSバトロワ低画質設定で平均100fps程度
という結果になりました。
PCの構成・スペック
今回購入したグラフィックボードはASRockの『Radeon RX 6600 XT Challenger D 8GB OC』という製品です。
値段は2022年5月当時で53,800円でした。グラボ価格の高騰がやや落ち着いてきた雰囲気はありましたが、それでもまだまだ高いです。
PC全体の構成は下記のとおりです。
グラボ | ASRock Radeon RX 6600 XT Challenger D 8GB OC |
CPU | Intel i7-4770 |
RAM | DDR3 24GB |
電源 | Corsair製650W GOLD |
マザーボード | ASUS製H87 |
2013年に組んだものなので、2022年の今から考えると化石のような様相を呈しています。
CPUはintel第4世代ですし、メモリの規格もDDR3です。この辺はあまり詳しくないのですが、マザーボードがPCIe 3.0までしか対応しておらず、4.0 x8対応のグラボの性能を活かしきれません。
APEX LEGENDSプレイ時のパフォーマンス
別にAPEXがやりたくてグラボを買ったわけではないのですが、性能紹介が最もしやすいのでAPEXプレイ時のパフォーマンスを紹介します。
検証環境は下記。
- 解像度はFHD 1080p
- グラフィック設定は全て最低
(テクスチャストリーミング割当のみ2GB) - steamの設定でfps上限を240fpsに設定
GTX760でのパフォーマンス
まず、GTX760を使っていた頃はFHD最低画質設定で訓練場ですら平均30fpsと全く話にならない状態でした。
解像度をHDまで落とせば60fpsあたりまでフレームレートを伸ばせますが、画質が荒すぎて敵が視認しづらく、そもそも遊んでいて楽しくないです。
RX6600XTでのパフォーマンス
続いて、RX6600XTに交換した後のパフォーマンスを見ていきます。
結果を簡単にまとめると下記のとおり。
- 訓練場での移動、射撃のみ→ほぼ240fps張り付き
- 訓練場で目の前にジブウルト→最低100fpsまで低下
- バトロワの降下時→視点によって60fps代まで低下
- バトロワの降下後→平均110~120fps、状況によって80fps代まで低下
APEX LEGENDSでは、訓練所とバトロワでfpsが大きく変わります。なので実際のゲームでどれだけfpsが出るか知りたいのであれば、そのデータがどのゲームモードで取られたものか確認が必要です。
RX6600XT+2013年頃のパーツという凸凹なPCでも、訓練所の平均fpsは200以上になりました。普通に歩き回ったり銃を撃ったりしている分には240fps張り付きです。fps上限を240にしているため、実際はこれ以上出ています。
一方、グラボに負荷がかかるようなシーンでは訓練所でも100fps程度まで低下することもありました。色々試してみたのですが、ジブラルタルのウルトを食らうときが一番fpsが落ち込みます。爆撃から離れた場所にいればここまで下がりません。
4つ並んでいるfpsは、左から順に現在値、最小値、平均値、最大値を表しています。
前述の通り、訓練所とバトロワではパフォーマンスが大きく変わります。実際にバトロワでも同じ設定でプレイしてみたところ、やはり訓練所よりも負荷が大きいことが分かりました。
まず、マッチ開始時の降下場面では視点によっては60fps代まで落ちることもありました。ただ降下時は高fpsを求めてはいないので、妥協できるポイントではあります。仮に降下時も144fpsなどへの張り付きを求めるなら数段上のスペックが必要になるでしょう。
降下後のマッチにおける平均値は110~120fpsでした。歩き回っているだけでもたまに100fpsを割り込む場面があり、240fps張り付きだった訓練所との違いを特に感じます。
そして、戦闘時には爆撃などの派手なエフェクトがなくても80fps代まで低下することもありました。
ただあくまで平均は100fpsを確実に上回るので、プレイしにくいということは全くありません。少なくともCSでの60fpsと比べるとヌルヌルに感じます。
グラボ以外がボトルネックになっている
以上が、僕が実際にAPEXで検証してみた際のデータになります。
一方、YouTubeなどでRX6600XTの検証データを調べてみると、僕の検証よりもずっと高いfpsを実現できています。これはやはり僕のグラボ以外のパーツが古すぎて足を引っ張っているからでしょう。
どれか一つのパーツが特にボトルネックになっているというよりも、全体的に規格が古すぎると言っていいと思います。
既に書いたとおりですが、まずCPUがintel 第4世代のi7-4770という製品なので、RX6600XTと同世代のCPUと比べると力不足。メモリの規格もDDR3ですし、バスインターフェースもPCIe 3.0までしか対応していません。
せっかく新しいグラボを買ってもそれを支える土台が脆いがゆえに性能をフル活用できておらず、非常にもったいない状態です。当初からある程度は予想していたとおりの結果となりました。
この経験から言えるのは、やはりこのようなチグハグな構成ではどれかのパーツを突出して持て余すことになるということです。今回の場合はグラボがそれにあたります。
僕はとりあえずグラボだけ買い替えたいという目的だったのでこれでもいいのですが、基本的には各パーツのバランスを組むのが大事です。