2Dアバター自作プロジェクト【OpenCanvas+Live2D】

VTuberが用いる2Dアバター的なものを自分で作ったら面白そう、と思って手持ちの機材とソフトで作ってみました。その備忘録的な振り返りです。

試作品として出来たものがこちら↓


使用機材とソフト

ペンタブ:XPPEN Deco 01 V2

5,000円で買えるペンタブ。ド素人の自分にとっては不満なく使えている。

【関連】【XPPEN Deco 01 V2レビュー】初心者が使うには十分すぎるペンタブ

 

イラストソフト:OpenCanvas v7

上記のペンタブにバンドルされてついてきたお絵かきソフト。アップデートは2017年で止まっているものの、基本的な機能に限れば問題ない。

 

リギングソフト:Live2D無料版

Live2Dは無料版だと色々な制限があるものの、簡単な作品は作れる。

 

ビューワー:VTube Studio

カメラ映像からトラッキングしてアバターを動かしたりできる。Steamから無料で使える。カメラはLogicool C270でも大きな問題なく使えた。


PCと周辺機器を除いて、お金がかかった機材やソフトはペンタブとWebカメラだけでした。(アバターを作るだけならカメラはいらないけど)

なので現状としては、あまりお金をかけずとも2Dアバター自作という創作活動を行うことは十分できる印象です。

ここで一番ボトルネックになり得るのはLive2D無料版の制約だと思います。複雑なアバター製作を突き詰めていくとどこかのタイミングで機能の制限に引っかかるはずです。

例えば、僕が試作品として作ったシンプルなアバターでさえも、2000px四方という制限はやや窮屈でした。イラスト自体は無制限の画像サイズで描けるのですが、それをリギングの世界に持ってこようとすると、サイズ制限で引っかかります。
(確かインポート自体は出来ても、保存が出来ないといった制限があったはず)

僕は描画範囲が狭かったこともあって2000px四方でも問題なかったものの、このサイズ内で全身を細かく編集するのは厳しそうだと感じました。実際やってはないので分かりませんが。

そういうわけで、ガチでやろうと思ったらLive2D有料版はほしくなる絶妙な制限のバランスという印象でした。

ここまで奥が深い創作活動が出来ると考えれば、単月サブスク代の約2,200円は決して高くないと思います。要は、お試し感覚なら無料でも全然問題ないし、反対にガチでやりたい人にとっても2,200円の価値は十分あると個人的には感じた、ということです。


2Dアバターを作ろうと思った経緯。

上記のようなアバターを作る前は、ペンタブで一般的なデジタルイラストを趣味でぼちぼち描いて、練習していました。

それはそれで楽しかったのですが、最近のAI生成の超高品質なイラスト全般を目にするたび、「これを自分が描く意味があるのか?」という違和感を覚えていました。

最近のAIは本当にすごくて、これまでに存在してきた神絵師の何万枚ものイラストから学習して、ぶっとんだイラストを生成できます。それってもう人間が描ける理論値みたいな作品なので、要は同じ軸で考えたらその先にはもう何もない、頂点みたいなレベルなわけです。それと戦うつもりがあったわけではないのですが、モチベーションがやや下がっていたのは事実。

まあ趣味のイラストは完成品よりもそこに行き着くまでのプロセスを楽しむみたいなところがあるので、完成品で競い合うのはナンセンス。でもやっぱりこの状況下でただ描くだけなのは味気ない。

 

そんなときふと気になったのが、イラストの先にある「リギング」の技術です。つまり、Live2Dのような、イラストをメッシュ化して移動・変形させることで、キャラクターの動作を2次元平面上で擬似的に実現する技術。分かりやすく言えばVTuberのあれ。

自分が持っている機材で試せると分かって実際に上記の試作品を作ってみたのですが、これがなかなか面白い!

イラストを描くまでは、良くも悪くもこれまで通り。個人的には普段描かない画風のイラストに挑戦したことも楽しい体験となりました。

その後、自分が長い時間をかけて描いたイラストがLive2Dのエディター上で動き始めたとき、イラスト製作では味わえない、何か別種の面白さや達成感がそこにはありました。僕がLive2Dで実装したのはまだ初歩の機能だけですが、それでもただのイラストとは一線を画する雰囲気を持ち始めたように感じます。

そうして一度自分で紛いなりにも試作品を作るという経験をして、それから世のアバターをもう一度眺めてみました。すると、「これ相当手間かかってるな」とか「よくこんなの作れるな」といった、作る側目線の感想も生まれてきます。これも新鮮な体験でした。

ちなみに商業的なアバターの相場はピンキリですが、安いものだと数万円から、果ては数百万円の特注品も存在するみたいです。トップレベルの技術を持った人たちに依頼するならそれくらいかかってもおかしくないと今は思います。本当に奥が深い領域なんだなと。


個人的にこういったどこまでモチベーションが続くかは不明。ただ1つ確かなこととして、家で出来る創作活動として2Dアバターはかなりやりがいのある新しい領域だと気づきました。

デジタルイラストを描くというスタンダードな創作がベースとなりつつも、その先にあるリギングはまた別の技術が要求される世界です。どれだけ習熟しても終わりはないと言えると思います。

現状、この手の技術はVTuberの分野で最もポピュラーだと思います。しかし個人的には、これからVRや2Dゲームの分野でもさらに活用されていくんじゃないかなと予想しています。つまり今後もさらにアツくなっていきそうな技術領域だということ。