【Factorio感想】工場建設ゲームの頂点。有料級MODも多数【99点】

個人的評価:99点 文句なしの名作

工場建設ゲーム『Factorio』の感想レビューです。

個人的にSteamでのプレイ時間がTOP3に入るほどのめり込んだ作品です。殿堂入り。ここまで評価が高いと逆に感想を書くのが大変なのですが、ここらで一つ書いてみようと思います。

工場を上手く作れたときの快感がとにかく気持ちいいゲームです。バニラ状態でも満足度は十分高いですが、有料級MODがたくさん公開されているのも感銘を受けました。

一口に工場を作ると言っても、人によって様々な遊び方ができるゲームだと思いました。自分とは合わないゲーム要素を設定から簡単になくせるのも評価ポイントです。

圧倒的におすすめ。

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Factorio 良かったところ

試行錯誤して上手くいったときが楽しい

僕がFactorioをプレイしていて一番楽しいと感じるのは、何かしらの点で「前よりもスマートなやり方」を見つけたときでした。

  • インサータやベルト、組み立て機の置き方を変えたら、少ないスペースで同じことができるようになった
  • 組み立て機の数を調整することで、より無駄なくアイテムを作れるようになった
  • 列車の使い方を理解したことで、アイテムを速くたくさん運べるようになった
  • 液体の精製量のバランスを考えることで、工場の詰まりがなくなった

こういう瞬間がすごく楽しい。上記の例はあくまで氷山の一角であり、上手くいったと実感できる機会は挙げればキリがありません。ある程度ゲームに慣れてからも、上手い人のプレイを見ていると「これは目からウロコだ!」という発見もあったりします。

工場が出来上がった瞬間というよりも、こういった経験の一つひとつがとても楽しかったと印象に残っています。

MODによる拡張性

MODで大化けするところもFactorioの大きな長所の一つだと思いました。

Factorioは公式でMODに対応しており、現在までに多数のMODが公開されています。検索や導入も簡単です。ゲームの利便性を高めるようなMODもあれば、コンテンツを大幅に改変・追加するMODまで様々なタイプがあります。

特に衝撃を受けたのが、いわゆる大型(オーバーホール)MODと呼ばれる種類のものです。これらはバニラのゲームシステムを根本から見直し、独自のゲームバランスやコンテンツを導入するMODです。有名どころだとKrastorio2やSpace Explorationなど。

これらのクオリティというのがとにかく凄まじく、どの点をとっても有料級と言って差し支えないレベルです。無料でやれるのが信じられません。

個人的にはKrastorio2を一度クリアしたことがあるのですが、これはバニラを正当進化させたような内容で、とても楽しめました。ゲームの複雑さやボリュームが増していて、バニラで物足りなくなった状態でももう一度新鮮な気持ちでプレイできます。追加要素のグラフィックやサウンド面もしっかりと作り込まれていて、公式DLCですと言われても普通に信じられるレベルでした。

Space Explorationについてはちょっとプレイしたのですが、途中からあまりにも複雑になりすぎて断念。クリアまでに数百時間かかるみたいで、自分にはやれそうもありません。

このようにMODによる拡張性が高いことから、とてつもないポテンシャルを秘めたゲームだと思います。

色々な楽しみ方ができる

一口に工場を作るゲームと言っても、Factorioは人によって様々な遊び方が出来るのが魅力だと思います。というのも、レビューやプレイ動画を見ていると、楽しんでいるポイントがそれぞれ微妙に違っているような印象を受けます。

ざっと挙げてみると、

  • ゲーム経験がない状態で、純粋にクリアを目指す
  • 最短時間でのクリアを目指すいわゆるSpeedrun
    (世界記録だと1時間半切りというからすごい)
  • 納得の行くまで整然とした工場を作り上げていく芸術的なプレイスタイル
  • サイエンスパックやロケットの単位時間あたりの出力を高める大規模工場の構築
  • タワーディフェンスに重きを置いた楽しみ方
  • 前述のような大型MODで全く違うゲーム体験を楽しむ
  • 敵が出てこない設定でまったり遊ぶ
  • マルチプレイヤーで友達と協力して工場を作る

などというふうに、様々な楽しみ方があるように思います。もちろんこれらの要素を自分なりに組み合わせて楽しむこともあり得ます。何が正解ということはありません。

個人的にバニラの範囲では、記録狙いというわけではないですがSpeedrun的な楽しみ方をすることが多かったと思います。一つの工場をじっくりと作り込んでいくというよりは、自分が思い描く工場をスムーズに作っていきクリアする。その過程の中で上手いやり方を模索するのが楽しかったという感じです。

あとは大型MODを新鮮な気持ちでプレイするのもすごく楽しいです。もっと頭が良ければ難しいMODもチャレンジできるのですが。

Factorio 気になったところ

バイターとの戦いは別に面白くはない(ただし削除可)

ゲームの短所というわけではないのですが一応。

Factorioのコンセプトは、バイターという原生生物から工場を守りながらロケットを打ち上げるというものです。そのため普通にプレイする場合はバイター対策が必要になります。

正直なところバイターとの戦いはそこまで楽しいとは思いませんでした。

その理由としては、工場を作る場合と比べて工夫の余地がそれほどないと感じたからです。僕の理解では、敵ごとに有効な対策が決まっていて、一度分かってしまえばバイター対策はほぼ作業になります。

そうやってやることが完全にパターン化されてしまうと、バイターはもはや思考を妨げる要因にしかなりません。ゲームの最も面白いところを楽しんでいる最中に、バイターに襲撃されたとか汚染が広がって巣を潰しに行かなきゃいけなくなったみたいになると、正直ストレスです。

しかし、バニラでも設定によってバイターなしでプレイすることが出来ます。こういうゲームのカスタマイズ性が高いのも良いところですね。

上記のとおり僕はバイターという要素をあまり楽しめないことから、プレイ時間の80%はバイターなし(ピースフル)でやっていたと思います。人によってはそれが邪道と感じるかもしれませんが、オフラインで遊んでいる分には良いも悪いもありません。自分が楽しいと思えればそれでOK。

もしもバイターをなくす手段がMOD含めて一切なかったとしたら、ここまでゲームを長い時間プレイしたり、高く評価したりはできなかったと思います。

蛇足ですが、僕はゲームというものはなるべく作者が想定したとおりにやりたいと考えています。仕様を本来の形から変えすぎると、時としてゲームの没入感が薄れるからです。
(下記のゲームがその好例)

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しかしFactorioについてはバイターを消してプレイすることに抵抗はほぼありませんでした。なぜなら工場を作るという核の要素があまりにも楽しかったからです。要は程度の問題というわけです。

不満な点はあまりない

感想を書くにあたって公平を期すために不満点も書こうと思ったのですが、正直バイターくらいしか思いつきませんでした(それにしたって設定で消せるので不満でもないですが)。ゲームというものは大体大きな不満が2つ以上はある気がするのですが、Factorioについては本当に思いつきません。

魚の小骨のようなことはあるとしても、結局MODでどうにでも出来ることだったりするので、わざわざ言及には値しないように思います。

ではなぜここまで悪い面を見つけづらいかというと、それはFactorioがゲームの要素を極限まで絞り込んでいるからだと僕は考えています。

Factorioは基本的には2Dのシンプルなゲームです。3Dの超美麗グラフィックス、アクションゲームのような派手さはありません。射撃やタレットもオートエイムなのでシューティング要素も実質ありません。工場長は飲まず食わず不眠不休で動き続けます。

そうやって不要なゲーム要素を削ぎ落としてロジック面の楽しさに特化した結果として、Factorioはここまで傑出した作品になったのだと思います。その代償として人を選ぶ個性的なゲームとも見て取れますが、僕は自分がハマるにせよハマらないにせよ、そういう尖った作品は好きです。

Factorio 感想まとめ

結局良いことばっかり書いた感想記事になってしまいましたが、僕にとってFactorioはそれくらい肯定できるゲームということです。

これを超える工場系のゲームは果たして今後出てくるのか。仮に出てきたとしてそれはどんなゲームなのか、今は想像もできません。Factorioの完成度を目の当たりにするとそう思ってしまいます。

最後に小話として書くと、実はこのFactorioというゲーム、僕は買ってすぐの段階で一度投げ出しています。当時は青パックを作る段階で頭がついていかなくなり、2年ほど積みゲーと化していました。別に面白くないとは思ったわけでは全くなく、自分には難しすぎて無理だったという感じです。

それでもあるときふと思い直してじっくり取り組んでみたところどうにかクリア。そこからは多少知識がついたことで加速度的にハマっていき、今に至ります。最終的にこんなに高く評価できるほどだったので、あのときやり直して本当に良かったと思います。

このゲームを人にすすめるかというともちろんYES。ただし、見た目の割に値段は4,000円と安くはありません(23年12月現在)。しかしこのゲームには体験版があり、それもけっこうなボリュームになります。

ちょっとでも気になったらまずは体験版をやってみて、これは面白い、もっとやりたい!と思ったら買ってみるのがいいと思います。ハマれば4,000円の元は余裕で取れるはずです。

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