【FOSTEX HP-A3 レビュー】ヘッドホンアンプ入門機として最適

今回は、USB DAC『FOSTEX HP-A3』のレビューです。

2010年発売と古いモデルながら、今なおヘッドホンアンプ入門機として最適な一台。

PCオーディオ環境をグレードアップしたい、という方はぜひご覧ください。

FOSTEX HP-A3 購入動機

まずは、今回レビューするFOSTEX HP-A3を購入した理由から。

個人的な購入動機はどうでもいいという方は読み飛ばしてください。

HP-A3購入以前はUSB DAC(ヘッドホンアンプ)を持っておらず、オーディオインターフェース『Steinberg UR22C』を使っていました。

Steinberg UR22C

楽器などの入力ができることを除いては、USB DACもオーディオインターフェースもほとんど変わりません。

USB接続したPCからデジタル信号を受け取り、それをアナログ信号に変換して出力する、という機能をどちらも持っています。

ただオーディオインターフェースの方はあくまで楽曲制作のために設計されており、純粋なリスニングが主な用途ではありません。

モニター用途のために味付けのない、無機質な出音が特徴です。

そのためリスニングで使う場合にはそこまで満足してはいませんでした。

 

以上がUSB DACを買おうと思った経緯です。

具体的な製品選びで、そこまで高価なモデルでは入門機と呼べるクラスを狙うことにしました。

オーディオインターフェースよりもリスニング環境に満足できるようになればOK、という感じ。

最終的に選んだのが、今回レビューするFOSTEX HP-A3です。

HP-A3を選んだ理由は下記。

  1. 値段が手頃(新品でも2万円)
  2. 見た目が好み
  3. 発売から10年経っても注目され続けている

HP-A3を購入した2020年前半の時点で、相場は新品で2万円、中古で1万円というくらいでした。

USB DAC入門機としてはちょうどいい価格帯だと思います。

同じ価格帯で他にもUSB DACはあるのですが、純粋にHP-A3の見た目が好みだという点も後押しになりました。

詳しくは後から紹介しますが、マットな黒色を基調としたミニマルなデザインが最高です。

HP-A3の発売は2010年と古く、2020年現在では良い意味で枯れたモデルと言えます。

今なお中古市場でもやり取りされていることを考えると、まだまだ注目に値する製品だと判断しました。

もちろん新品でも手に入ります。

そういうわけで、今回は中古で1万円ちょっとで美品を購入。

現時点では妥当な値段で手に入れることができました。

以上が、僕がHP-A3を購入するまでの経緯です。

FOSTEX HP-A3の外観と仕様

続いては、FOSTEX HP-A3について見ていきます。

詳しい技術仕様については公式ページを確認してください↓

【公式サイト】HP-A3 | FOSTEX

 

こちらが箱。硬派なデザインがかっこいいです。

FOSTEX HP-A3の箱

 

付属品は下記。

  • HP-A3本体
  • USBケーブル
  • ゴム足
  • 取扱説明書

 

HP-A3本体がこちら。詳しくは後ほど紹介します。

FOSTEX HP-A3本体

 

USBケーブルとゴム足。

USBケーブルとゴム足

ケーブルの長さはちょうど1m。

ゴム足は必要に応じて自分で取り付けられます。

僕はUSBケーブルはより長い別なものを使っており、ゴム足も不要なので使っていません。

 

取扱説明書。

取扱説明書

 

付属品について確認したところで、HP-A3について詳しく見ていきましょう。

HP-A3は案外小さく、片手でも持てるサイズです。

手で持った様子

寸法は実測で次のとおりでした。ツマミやネジの突起を含みます。

幅10.8cm×奥行14.0cm×高さ3.7cm

このサイズ感だと、デスクに置いても邪魔になりません。

標準的なサイズのオーディオインターフェースと比べて2回りくらい小さいです。
(そもそも機能が少ないからという要因もあります)

サイズ比較

 

ツマミや入出力、LED以外には何もなく、ミニマルなデザインが秀逸。

FOSTEX HP-A3のデザイン

高価なモデルではないものの、いかにもオーディオ機器という雰囲気が所有欲を満たしてくれます。

 

フロントパネルがこちら。

フロントパネル

「INPUT SEL」と「OUTPUT SEL」では、それぞれ入力と出力のタイプをボタン一つで選べます。

ボリュームのツマミは大きくて回しやすいです。

ヘッドホン出力の端子も堅牢で問題なし。作りは全体的にしっかりしています。

 

こちらがリアパネル。

リアパネル

入力はUSBとデジタル(角型オプティカルのS/PDIF)の2種類。

僕はUSB入力のみを使っています。

PCとUSB接続する方がほとんどではないかと思います。

出力はフロントにあったヘッドホンに加えて、RCAピンジャック×2も実装。

個人的にはヘッドホンのみの仕様なので、RCAの方は使っていません。

 

機能はこれくらいなので、使い方はとてもシンプルです。

Windows 10のPCとUSBケーブルで接続したところ、ドライバー不要でそのまま使えました。

他にオーディオ機器を接続していて有効になっている場合、オーディオの設定でHP-A3を選ぶと、HP-A3で入出力ができるようになります。

電源はPCから取るバスパワー形式なので、別にACアダプターなどを用意する必要はありません。

FOSTEX HP-A3を使った感想

HP-A3を使った感想としては、期待通り、USB DAC導入前よりもリスニング環境をグレードアップできました。

FLACやALAC、mp3などの様々な音楽ファイルを再生してきましたが、純粋に「聞いていて心地の良い音」になっています。

音のことなので言葉で表すのが難しいのですが、音が整理されて耳当たりが良くなった、という印象です。

かつてポータブルUSB DAC『CHORD Mojo』という製品を使ったこともあるのですが、Mojoで感じた変化と似ています。

これまで何度も再生してきた音楽も、HP-A3を使うと、それまでに感じたことがなかった新しい聞こえ方がしました。

ヘッドホンやイヤホンは高いものを使ってはいないのですが、それでも違いは感じます。

繰り返すと、HP-A3の発売は2010年とかなり昔です。

この記事の初稿を書いているのは2020年8月なので、もう10年以上も経っていることになります。

しかしオーディオ機器は「新しい=良い、古い=悪い」という世界ではないので、HP-A3はまだまだ現役で使っていける1台です。

FOSTEX HP-A3 レビューまとめ

以上、FOSTEX HP-A3を実際に使ってのレビューでした。

「音」の話になるので言葉だけでは伝えられない部分もあるのですが、参考になればと思います。

まとめると、HP-A3はヘッドホンアンプ入門機としておすすめです。

新品2万円クラスのモデルでも、音へのこだわりがある方には変化が感じられると思います。

PCオーディオ環境をグレードアップさせたい、という方はぜひチェックしてみてください。