Anker soundcoreシリーズのワイヤレスイヤホン『LIFE P3』を2週間使ったのでレビューします。
- 購入時期:2021年8月
- 価格:Amazonにて7,192円
- ペアリング機器:Huawei Mate 10 Pro、Windows PC
LIFE P3の前はApple AirPods(2019年モデル、Proではない)を使っていました。
値段は倍以上違うにもかかわらず、個人的な満足度はAirPodsよりもLIFE P3の方が高いです。
音質、機能、価格の3点において、現状では優れたワイヤレスイヤホンだと思います。
LIFE P3はとても多機能なモデルであるため、このレビューで全ての機能や技術仕様を紹介するのは冗長です。そこで、この記事では個人的に重要と思えた点に絞って紹介します。
soundcore LIFE P3を選んだ理由
前述の通り、LIFE P3の前はAirPodsを使っていたのですが、2年ほどで右側の調子が悪くなりました。
【関連】AirPodsの片方だけ音が出なくなる問題について【電池の消耗?】
思った以上に早く故障してがっかりでした。
Appleブランドにこだわりはないため、別なメーカーからコスパに優れたモデルを買うことになりました。
ざっくりとした条件は下記。
- ある程度信頼できるメーカー製であること
- 価格は5,000円~10,000円
- AirPodsのような形
- インナーイヤーまたは外音取り込み可能
- なるべく新しいモデル
当時これらの条件にピッタリ合っていたのが、実際に購入して今回レビューする『Anker soundcore LIFE P3』です。
soundcoreはAnkerのオーディオブランドであり、僕自身すでにAnker製品はモバイルバッテリーやケーブル、アダプタなど多数使っています。メーカーの信頼性という点では問題ないと判断。
LIFE P3の実際の購入価格はAmazonで7,192円でした。許容範囲の値段であり、実際に使ってみた感想としては値段以上の製品だと思います。
個人的な希望として、AirPodsのような「うどん型」が好みでした。soundcoreには豆のような丸いタイプもあるのですが、LIFE P3はうどん型です。
散歩などでもよく使いたかったため、インナーイヤーのように密閉しないか、または外音取り込みの機能が(必須とは言わないまでも)ほしいところでした。LIFE P3はカナル型ですが、ノイズキャンセリングに加えて外音取り込み機能もあります。(詳しくは後述)
LIFE P3のAmazonでの発売日は2021年5月だったため、発売から3ヶ月しか経っていない最新モデルでした。この手の製品は日進月歩で進化していくため、なるべく新しく高機能でコスパに優れたモデルを買うのがいいと思います。
soundcore LIFE P3の内容物
ここからはsoundcore LIFE P3がどういった製品なのか見ていきます。
こちらがLIFE P3の箱です。
開封。
内容物は下記のとおりです。
- イヤホンケース・本体(左右)
- USBケーブル(TYPE-A⇔TYPE-C)
- イヤーチップ×5セット
- マニュアルなど
イヤーチップはXS、S、M、L、XLの5セットあります。
そのうち真ん中のMサイズは装着済み。個人的にはMサイズがぴったりでした。
人によって耳の形は違うので、Mを中心に色々試してみるといいでしょう。
充電用のUSBケーブルはTYPE-A⇔TYPE-C。スマホのUSB端子もTYPE-Cなら同じケーブルを使い回せます。
soundcore LIFE P3 イヤホンの主な仕様
LIFE P3は質感の点で言えば、イヤホン本体とケースともにマットな仕上がりが特徴的です。
高級感とまでは言わないまでも、1万円以下のイヤホンでこの質感なら文句なし。サラサラとした触り心地が気持ちいいだけでなく、指紋が目立ちにくいのも気に入りました。
写真のとおりケースは手のひらに余裕で収まるサイズです。ジーンズのポケットに入れてもあまり違和感がありません。
このイヤホンに限ったことではありませんが、ポケットやバッグに鍵のような固いものと一緒に入れるのはよくないでしょう。せっかくのマットな表面に不要な傷がついてしまいます。
前述のとおりイヤホン本体はAirPodsのような「うどん型」です。
個人的にうどん型のほうが装着時の安定性が増す感じがあって好みです。
Mサイズのイヤーチップを使うことで耳にフィットし、普段使いでは全く問題のない安定感を得られています。本格的なランニングはやめたほうがいいですが、ちょっとした小走りくらいなら微動だにしません。
よく外れてしまう場合、それはイヤーチップのサイズが合っていないか、耳の形との相性がよほど悪いかだと思います。
ケースを開くと、ケース本体の充電残量がLEDで分かります。具体的な数字でこそないものの、実用上はこれで十分です。
USB端子はケース裏の目立たないところにあります。何度か書いたとおりTYPE-C。
soundcoreアプリとの連携
個人的にとても便利だと思ったのがsoundcoreアプリとの連携です。
soundcoreアプリをスマホにインストールすると、ペアリング・接続しているLIFE P3について下記のような使い方や設定ができます。
- 左右の電池残量表示
- モード切替(ノイズキャンセリング、外音取り込み、標準)
- ゲームモード
- イコライザー
- 睡眠モード
- コントロール
- イヤーチップ装着テスト
かつて使っていたAirPodsにはない機能だったため、初めてこのアプリを使ったときは感銘を受けました。あるのとないのとでは雲泥の差があるほど便利です。
一例としてノイズキャンセリングを含むモード設定と細かいオプションもここから設定できます。
コントロールの設定によってはこれらのモードをイヤホン本体でも素早く変えられます。
ここで全ての機能は紹介しませんが、とにかく便利なんだということが伝わればと思います。
soundcore LIFE P3の音質や機能面について
ここからは外見以外の点について個人的な使用感をまとめていきます。
音質について
LIFE P3は7,000円程度のワイヤレスイヤホンですが、オーディオマニアでない限り満足できる音質だと思います。
かつて5万円くらいの有線イヤホンを使っていたこともあるのですが、確かにそれと比べると表現力の点で劣るのは否めません。ただそれは集中してリスニングした場合の話であって、雑音のある環境で使うなら、どちらも満足度はほぼ変わらない…というのが正直なところです。(耳の良し悪しにもよるでしょうけど)
細かいことを言うと、デフォルトのイコライザーでは一部の低音がかなり強調されている感があります。気になる方は、先ほど紹介したアプリから好みに合わせて調整するといいでしょう。
ところで、LIFE P3の対応コーデック(Bluetoothで使用される音声圧縮・転送の方式)はSBCとAACです。
理論上はApt-Xの方が高音質ということにはなるのですが、正直言ってコーデックを気にする必要は全くないと思っています。実際、ワイヤレスイヤホンメーカーもApt-Xを採用していないことも多い印象です。
ペアリングと接続
これまで、LIFE P3をHuawei Mate 10 Pro(Androidスマホ)及びWindows PCとペアリングして使ってきました。
ペアリングについては、ケースを開いて端末側でBluetoothスキャンするだけなので非常に簡単です。
Bluetoothアダプターを持つPCとペアリングする場合でもやることは同じです。これまでワイヤレスイヤホンを使ったことがある方であれば困ることはないと思います。
また、一度したペアリングがいつの間にか解除されてしまうといったようなトラブルも一度も起きていません。
初めてペアリングをする際は、イヤホンのコネクタ部分のシートを剥がしましょう。僕自身最初戸惑ったのですが、シートを張ったままだとペアリングが出来ません。
接続の安定性についてですが、音が途切れることが全くないわけではありません。
これは機器との相性が大いに関係するところでしょうが、スマホ・PCともにまれにプチッと1秒くらい音が聞こえなくなります。ノイズが起きるわけではなく、短い時間だけ純粋に音がしなくなるだけです。
頻度も少なく時間も長くないので今のところストレスにはなっていませんが、デメリットと言えばデメリット。
ノイズキャンセリング
既に触れたように、LIFE P3にはノイズキャンセリング機能があります。これは外音をイヤホンで取り込みつつ、相殺することでノイズを減らす機能です。
一口にノイキャンと言っても、LIFE P3にはさらに「交通機関」「屋内」「屋外」という3つのオプションが選べます。
実際使ってみた感想としては、完璧にではないにしても外音をシャットアウト出来ています。他の高級イヤホンのノイキャンとの比較は出来ませんが、これでも十分実用的だと思いました。
例えば僕の部屋は国道と高速道路沿いで窓を開けるととてもうるさいのですが、LIFE P3でノイズキャンセリングすれば明らかに静かなリスニングが出来ます。
他には、ノイキャンモードで音楽を聞きながら散歩していると、後ろから自転車が来ても全く気づけません。
(考えようによっては危ないので、次に書く外音取り込みも併用しています)
3つのオプションはそれぞれ確かに状況にあった音を減らせているのもすごいところです。7,000円のワイヤレスイヤホンにさえこんな機能がついているのは驚きです。
一つ注意点は、ノイキャンと次に紹介する外音取り込みモードでは、風に吹かれると大きなノイズが出てしまいます。
この現象はおそらく、これらの機能ではマイクで外音を一旦取り込むという仕組みが原因と思います。というのも、標準モードでは風に吹かれてもノイズは全く出ないからです。
室内だといいのですが、外で使う場合はこのことを頭の片隅に置いておくといいでしょう。風が強いときだけは標準モードを使うことで対処できます。
外音取り込み
外音取り込みはノイキャンと並ぶモードの1つです。文字通り外の音をマイクで拾ってスピーカーから適切な音量で流します。
外音取り込みこそ、個人的に特に求めていた機能でした。散歩のときに車や自転車に気づくのに便利ですが、それでいて音楽を妨げもしません。
耳を密閉しないインナーイヤーでも同じようなことは出来ますが、LIFE P3のようにカナル型で密閉しつつ適度に外音を取り込んだ方が音楽は聞きやすいです。
ところでノイキャンと外音取り込み、それとどちらもOFFの標準モードはいちいちスマホで切り替える必要はなく、イヤホン操作だけでも済みます。いろいろ試したい時はこれが本当に便利。
充電の持ち
LIFE P3はケースによる充電も考慮すると、最大で30~35時間使えることになっています。
ただしこれはあくまで理論上の話であって、実際には合計してもそこまで持ちません。
しかし実際に使ってみたところLIFE P3の電池持ちは十分長く、僕の使い方だと1週間はケースの充電なしで余裕で使えています。
主に移動中のリスニング、PCでの映画鑑賞などの用途で、少なくとも週に15~20時間は使っているはずです。
なので普通の使い方をするのであれば、充電ばっかりで面倒くさいなんてことはまずないでしょう。
soundcore LIFE P3レビュー まとめ
以上、soundcore LIFE P3を2週間使った上でのレビューでした。
最初にも書いたとおり、LIFE P3はアプリ連携も含めて非常に多機能なモデルであり、ここで全てを紹介することは出来ませんでした。
とはいえ購入前に全てを知り尽くす必要はなく、このレビューで触れた点と公式情報に目を通せば検討にはおおむね十分かと思います。
AirPodsに代わる7,000円のイヤホンとして購入したわけですが、今のところ非常に満足であり、買って正解でした。
Ankerがこれまでの製品で培ってきたソフトウェア面の技術が特に素晴らしく、とにかく便利なワイヤレスイヤホンです。もちろん音質も十分。
発売された時期に差はあるものの、AirPods(Proじゃない方)よりLIFE P3の方が安く、それでいて個人的な満足度は高いです。
ブランドにこだわらずワイヤレスイヤホンをお探しの方は、LIFE P3やAnkerのsoundcoreシリーズの他の製品をぜひ検討してみてください。