今回は、SONYのBluetoothスピーカー「SRS-XB32」(グレー)のレビューです。
僕にとって初めてのBluetoothスピーカーだったのですが、思った以上に音質が良く、今では自室で愛用しています。
この記事では実際に使ってみた上でのメリット・デメリットを書いていきます。SRS-XB32が気になっている方はぜひご覧ください。
先にメリット・デメリットを挙げておくと、次のとおりでした。
- 音質は文句なし
- 電池持ちも悪くない
- ペアリングは非常に簡単
- めちゃくちゃ頑丈
- Androidでやや音飛びが気になる(機種によるかも)
- いらない機能がたくさんある
かなり長い記事になるので、「TOPへ戻る」や「目次」を使うと便利です。
SRS-XB32の基本仕様
まずはSRS-XB32の基本仕様から。
この製品はBluetoothスピーカーの中ではかなり大きい方です。
ご覧の通り500mlペットボトルより2回りくらい大きいサイズ感です。
具体的な最大寸法は、238×85×83(mm)。
重さも923gとなかなかずっしり。
なので、頻繁にあちこち持っていくよりも、半据え置き的に使うのが向いていると思います。
本体の上側には5つのボタンがついており、ここで基本的な操作が出来ます。
右から、
- 電源
- 音量+
- 音量-
- 一時停止・再生
- 再生モード切り替え
です。
再生モードについては後ほどご紹介します。
防水・防じんの規格
SRS-XB32は防水・防じん(防塵)の規格として、
- IPX7「一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない」
- IP6X「粉塵が内部に侵入しない」
に対応しています。
つまり理論上、ちょっと水に落としたくらいでは問題なく、非常に細かい塵(ちり)でも悪影響がない製品であると言えます。
僕は部屋で普通に使うだけで、水や塵の多いところで使う予定はありません。なので防水防塵にはそこまでシビアに考えてはいませんが、安心ではあります。
ちなみに、手で触ってみるとよく分かるのですが、このスピーカーは非常に頑丈です。なので「外からの影響で壊れてしまいそうだ」という感覚は全くありません。
電池持ちについて
場所を選ばずに使えるBluetoothスピーカーでは、充電持ちは非常に気になるところです。
まず、MAX充電にかかる時間はおよそ5時間です。
一方、最大使用可能時間は24時間なっています。
もちろんこれは条件ありの最大値なのですが、実際に使ってみた感想としては電池持ちは十分です。
僕はそこまで頻繁には使わないので、充電が忙しいと感じることは全くありません。
電池残量は背面の「BATT」(Batteryの略と思われる)ボタンを押すと確認できます。
「バッテリー約70%」のように音声で教えてくれます。
付属品
本製品の付属品は、書類を除くと
- 本体
- Micro USBケーブル
この2つだけです。
このUSBケーブルは、本体を充電するのに使います。
注意点として、以下のようなACアダプタは付属していないことに注意してください。
といっても、スマホをお持ちの方ならACアダプタは何かしら必ず持っていると思います。
SRS-XB32のペアリング
SONY SRS-XB32をスマホなどと接続するためのペアリングは簡単です。
無線機器は初期設定が面倒なことがたまにあるのですが、本機では全く問題になりませんでした。
Android端末の場合
まずは、Androidのケースを。
Huawei Mate 10 Proというスマホの画面を使って解説します。
SRS-XB32の電源を入れた状態で電源ボタンを長押しすると、「Bluetoothペアリングモード」という音声が流れます。
すると、SRS-XB32はスマホなど接続する相手を探す状態になります。
ここでAndroid端末側でBluetooth機器を検索(スキャン)すると、「SRS-XB32」という項目が見つかるはずです。
あとはこれをタップして数秒待てばペアリングは完了です。
「ペアリングされたデバイス」の中に「SRS-XB32」があるのが見えると思います。
iOS端末の場合
iOS端末の場合も、Androidとほとんど同じ要領でできます。iPad Pro 10.5(2017年モデル)で解説します。
まずは同じくSRS-XB32をペアリングモードにします。
(電源ONの状態で、音声が流れるまで電源ボタン長押し)
この状態でiOS端末でBluetooth画面に入ると、「SRS-XB32」が候補に出てきます。
あとはこれを選ぶだけ。
「接続済み」になればペアリング完了です。
NFCで簡単ペアリング
ここまでは一般的なペアリング方法をご紹介しました。Bluetoothイヤホンなどをよく使う方なら慣れた操作だったと思います。
SRS-XB32ではさらに、NFCという技術が使えます。
これは要は「かざして通信」の技術で、今回の場合ではスピーカーとスマホなどを近づけるだけで簡単にペアリングが出来ます。
まずはペアリングする端末でNFCの機能をONにします。
例えば先ほど例に出したMate 10 Proだと、ドロップダウンしたメニューからONに出来ます。
そしてSRS-XB32のNFCマークにスマホをかざします。
スマホ側のNFC機能がどこにあるかは、機種によると思います。Mate 10 Proではカメラのあたりにありました。
NFCの機能があれば、これだけでペアリングができます。Bluetoothの画面を開く必要はまったくありません。
このようにNFCを使うと非常に楽にペアリング出来るので、もしNFC機能があるなら、上で紹介した標準的な方法は使わなくていいと思います。
SRS-XB32の音質について
スピーカーということで何よりも大事なのは音質です。
結論から言うと、SRS-XB32の音質は自宅ユースには文句なしのクオリティでした。
個人的にBluetoothスピーカーはそれほど音質がよくないイメージを勝手に持っていたのですが、今回は良い意味で裏切られた形になります。
実際、それまでのオーディオ環境と比べても遜色ない音質だと感じました。
SRS-XB32を買う前の僕のスピーカー環境は以下のようなものでした。
PC→オーディオ・インタフェース→アクティブスピーカー2台という環境です。
インタフェースはRoland UA-55、スピーカーはYAMAHA MSP5 STUDIOと、そこそこお金がかかっています。
(7万弱くらい。ただしこれは楽曲作成向けで、リスニング用途に設計されていません)
スピーカー2台の方が音の広がりや分離感に優れるのは当然ですが、漫然とリスニングする分には両者の環境でそれほど違いは感じません。いい勝負です。
Bluetoothスピーカーは一度無線化している点で理論上間違いなく不利ですが、それでもこのクオリティの音質なら不満は全くありません。
音質とは別に、SRS-XB32ならPCを使わなくてもスマホ1台でサクッと使えるので、利便性ではこちらの圧勝です。
3つの再生モード
音質に関連する機能として、SRS-XB32では以下の3つの再生モードを選べます。
- STANDARD
- EXTRA BASS
- LIVE SOUND
個人的には、STANDARDとEXTRA BASSを状況に応じて使い分けています。
STANDARDは一番アッサリした味付けです。そして、説明書によると一番省電力なモードだそうです。
一方、EXTRA BASSは、その名のとおり低音の厚みがぐいっと増すモードです。
STANDARDだと、曲によっては小さなスピーカーに特有なシャリシャリ感をちょっと感じます。反対に、曲によってはそれが丁度いい場合もあります。
なのでSTANDARDで物足りない時はEXTRA BASSにするとちょうどよくなることが多いです。
3つ目のLIVE SOUNDはちょっと扱いづらい印象です。
LIVE(生)で聞くような音を再現したかったのだと思いますが、ちょっと篭ったように聞こえてしまいました。
個人的にはSTANDARDとEXTRA BASSだけでも良かったというのが正直なところです。
音飛びについて
音に関連して、音飛びについても書いておきます。
僕のAndroid端末Huawei Mate 10 Proとペアリングして再生すると、時々音飛びが気になりました。
ここでいう音飛びとは、途中で一瞬音が途切れてしまう現象のことを指しています。
一方、iOS端末であるiPad Pro 10.5で再生した場合は音飛びは全くと言っていいほどありませんでした。
なのでSRS-XB32固有の問題ではなく、端末との相性の問題のようです。
その他の機能
SRS-XB32はかなり多機能なスピーカーで、上に紹介した以外にもちょっとした機能があります。
オーディオ有線入力
まずは、音声の有線入力について。
背面のパネルには「AUDIO IN」というステレオミニジャックがあります。
このジャックに音声を入力すると、無線ではなく有線スピーカーとして使うことが出来ます。
この機能を使う時は、下のように両端がステレオミニプラグになっているケーブルがあると便利です。
ライティング機能
SRS-XB32には、ピカピカ光るライティング機能があります。
個人的にこの機能は要らないと思っていて、ほとんど使っていません。
不要な場合は、背面の「BATT」ボタンを長押しするとON・OFFを切り替えられます。
光の分だけ電池も消耗するので、光った外見が特別好きというのでない限り、OFFをにしておくのをおすすめします。
Party Booster
このスピーカーには、本体を叩いて効果音を出すという機能があります。
何を言っているのか分からないと思いますが、実際僕も最初は戸惑いました。
どうやらスピーカーを叩いて効果音を鳴らすとパーティーが盛り上がるそうです。
この効果音は曲を再生しながらでも鳴らせます。
しかし、この機能を喜ぶ人が果たして何人いるのかはなはだ疑問です。もちろん僕も要らない派です。
これまで見てきたようにスピーカー自体は非常にすばらしいのですが、このような理解不能な機能がついているのが不思議でなりません。
それならこの機能をなくして、その分価格を抑えた方がいいのではないでしょうか。
Speaker Add、Wireless Party Chain
SRS-XB32を2台、あるいはそれ以上用意して、連携させる機能があります。
それがSpeaker AddとWireless Party Chainと呼ばれる機能です。
(少なくとも個人では)そもそも同じスピーカーを複数持つことなんてないと思うので、この機能もなくしていいのではと思いました。
SRS-XB32を選んだ理由
以上で、購入前に抑えておくべきであろう情報については書けました。
ここからは、僕が本機SRS-XB32を選んだ理由について書きたいと思います。
悩んだ機種として、同じくSONYの『SRS-XB22』と『SRS-XB41』がありました。
最終的にSRS-XB32を選んだのは、その時点(2019/08)で最新であり、サイズ感もちょうどよかったからです。
このXB32を含め、3つは同じSRSシリーズになります。
ただ、最も大型のXB41は2018年モデルで、それ以外は2019年モデルという違いがありました。
なるべく新しい方が良かったのと、XB41は店頭で見てみたところ流石に大きすぎると感じて選択肢から外すことに。
XB22とXB32を比べると、XB22は小さすぎるように思いました。
本体が大きすぎても場所をとってしまいますが、逆に小さすぎるとスピーカーもそれだけ小さくなって、音の迫力が心配になります。
XB32なら部屋においても全く邪魔にならず、スピーカーの大きさもそこそこある、と判断しました。
実際XB32を買ってみて、この判断は悪くなかったと思います。
部屋の中で半据え置き的に使う分には全く場所は取りませんし、音質も思っていたよりずっと良かったです。
おわりに
以上、SONYのBluetoothスピーカー「SRS-XB32」のレビューでした。
まとめると、部屋で使う分には音質は文句なし&ペアリングも簡単だったので、満足しています。15000円でこれだけのクオリティなら、コスパという点でも優れています。
もし要らない機能を減らして価格をもう少し抑えていたら、もっと評価の高い製品になっていたでしょう。
これから使い続けて気づいたこと、変わったことがあれば、その都度追記していくつもりです。
本機が気になっている方の参考になればと思います。