高級エレキギターを手放して分かったこと

先日、8年近く保有していた高級な(?)エレキギターを手放しました。

主な理由はギターという趣味への興味がなくなってきたからです。お金に困ったからではありません。

実家から賃貸住宅へ引っ越したことで、ギターが弾きにくくなったのも要因の一つでした。

高級な品ということもあり手放すにはかなりの勇気が必要でしたが、実際に手放した今となっては、それで良かったと思います。

僕にとっては大きな変化であり、新しい気づきがありました。

練習のプレッシャーから解放された

正直に書くと、高いギターを持つことはいつからか僕にとってある種のプレッシャーになっていました。

この重圧から解放されたのが、ギターを手放して得られたメリットの一つです。

もちろんそのギターを購入した当初は本当に惚れ込んでいたので、買ってすぐの頃は所有欲が満たされました。
(当時の僕が物欲の権化だったからというのもありますが)

ちなみにそのギターは新品で38万円くらいでした。38万円を高級と呼べるかは人によりますが、少なくとも僕にとっては高級です。

 

ただ時間が経つにつれて、自分のスキルとギターの価値が見合っていないことが気になるようになりました。

確かにギターをやっていない人からすれば十分弾ける人に見えるかもしれませんが、正直自分ではお遊びの域を出ないレベルだと思っています。

38万円のギターを弾くに足る腕があるとは到底思えませんでした。

前述のとおりギターへの興味は時間とともに薄れていったため、これといった練習もせず、そのギャップは一向に埋まりません。

それでも、スキルとギターの価値との乖離は「練習しなければならない…」という呪文のように頭の片隅に潜み続けていました。

ギターを手放した今だからこそよく分かるのですが、これまでの僕はいつからかその重圧に疲れていたように思います。

今はそのプレッシャーから解放されて、肩の荷が降りたような気持ちです。

今手元に残っているエレキギターは6万円のもの1本であり、これなら身の丈にあった水準だと思います。所有していても特に違和感はありません。

できればちゃんと弾いてあげたい

手放してよかったとは言っても、ギターにはそれなりの愛着がありました。

悩みに悩んで38万円もかけて買ったものですし、手放すのに必要だった勇気や決断は軽いものではありません。

所詮モノに過ぎないとしても、大事にしたい気持ちはあります。

ギターは楽器ですから、観賞用として持っているのでない限り、ちゃんと弾いてあげたいとは思っていました。

だから、モチベーションがないままにラックに置きっぱなしなのは、言わばギターがかわいそうです。

僕はフリマサイトでギターを売却したので、今頃は購入者のもとで弾いてもらえているものと思います。
(多少は傷があるので観賞用ではないはず)

せっかく価値あるギターなのですから、僕の手元で腐らせるよりも、もっと大事にしてもらえる人のもとで弾いてもらえる方がギターも幸せでしょう。

ギターを手放すのは本当に面倒くさい

今回38万円のギターをフリマで売却したのですが、非常に手間がかかりました。

この大変さを乗り切ったことも、今とても開放的な感じがする一因です。

フリマの出品作業自体いつも面倒に思います。

エレキギターは複雑なものであるため、商品説明を詳しく書かなければいけません。別出品枠も利用して、写真もかなり撮りました。

さらに、梱包のためにプチプチやギターの形状に合った段ボールが必要です。その準備もまた面倒。

エレキギターの売却手順については下の記事にまとめています↓

【関連】フリマでのエレキギター売却と発送の手順【メルカリ・ラクマ】

【関連】ボックスバンクのギター用段ボールを買ってみた【レビュー】

 

ギターに限ったことではないですが、モノを買うのは簡単でも、ある程度売値を気にして手放すのは大変です。

例えばギターであれば、楽器屋に持ち込めばもっと簡単に売ることも出来ました。

ただ楽器屋での買取はフリマに比べて圧倒的に売値が下がります。在庫を抱えるリスクや店舗経営のコストを考えると仕方ありません。

【関連】ギター・ベースは二束三文でしか売れない【楽器屋での買取の体験談】

今回の38万円の高級ギターは、結局22万円くらいで売れました。

そこから手数料と送料、梱包材料費を引くと、最終的に僕に残ったのは20万円くらいです。

買値の半分くらいですが、これはまだいい方で、楽器屋での買取であればおそらく10万円にもならなかったと思います。こんなもんです。

次買うなら中古で探す

これから僕が新しくギターを買うことはまずないでしょう。

ただ仮定の話として、もしギターを買うのであればよほどの理由がない限り中古で探すと思います。

これまで僕は7本のギターやベースを買って、そのうち5本を売ってきました。その経験から分かったのは、この手の楽器は一旦中古になった途端に価格が一気に下がってしまうということです。

まあ何でもそういう節はあるかもしれませんが、ギターは特にその傾向があるものの一つだと思います。家とか車とかもそうです。

僕の場合それなりに使用感があるギターを売ったからというのもありますが、5本のトータルで見ると売値は買値の半分にもなりませんでした。

これを逆に考えると、中古のギターはだいぶ割安に思えてきます。特にフリマサイトの場合は。

もちろんフリマでの個人売買で手に入れたギターは、各種の保証などはありません。なので購入してすぐに運悪くトラブルが起きると厄介です。

ただそういったリスクを承知の上でならかなり割のいい買い物になり得ます。

僕の場合基本的なメンテナンスや修理は自分でできるので、多少調子が悪いギターでも調整できます。こんなふうに自分で問題に対処できるなら中古はありなのではないかと思います。

おわりに

最初にも書いたとおり、僕は今回高級なギターを手放してよかったと思います。

やはり、スキルとギターの価格とのギャップから生じるプレッシャーから解放されたのが一番のメリットでした。今は本当にスッキリしています。

今思うともっと早く手放してもよかったと思いますが、同時に、なかなか踏ん切りがつかなかった心理も忘れておらず、今でもよく分かります。

売却益として20万円が手に入ったので、当然これも大きなリターンです。ギターという趣味には一段落ついてしまったので、また別な分野に投資したいと思います。

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