カプセルホテルとは – 泊まり方と注意点を解説

カプセルホテルを利用したことがない方は、普通のホテルとの違いが分からなかったり、快適に泊まれるのか不安だったりすると思います。

1人旅行が好きな僕は、これまで主に東京のカプセルホテルに何度も泊まってきました。

この記事では、僕の経験をもとにカプセルホテルとは何かを解説していきます。

「カプセルホテルがどんな場所なのかよく分からない」という方はぜひご覧ください。

カプセルホテルとはどんな場所か

カプセルホテルの一番の特徴は、カプセル状の空間で寝ることです。

寝る空間と外を隔てるのはカーテン1枚しかなく、鍵はかけられません。

よって外の音はふつうに聞こえてきますし、他の客が自分のカプセルに入ることも物理的にはできてしまいます。

このように、あくまで簡単な環境しかないことがカプセルホテルの欠点です。

一方で、設備が簡単な分、普通のホテルよりも宿泊費用を安く抑えられるのが最大のメリットです。

相場としては、一泊3,000~4,000円くらいで泊まれます。

まとめるとカプセルホテルは、

寝る場所が簡単な代わりに、料金が安いホテル

と言えます。

利用する流れ

カプセルホテルは次のような流れで利用します。

予約

当日、時間までにチェックイン

シャワーなどを利用

カプセルで寝る

翌日、時間までにチェックアウト

チェックイン~チェックアウトのおおまかな流れだけに注目すると、普通のホテルと変わりません。

カプセルホテルにある設備・モノ

カプセルホテルに泊まった時に利用できる設備やモノについて紹介します。

ホテルによって違いはありますが、用意されている設備などは基本的に次のとおりです。

  • 専用のカプセル(寝る場所)
  • シャワールーム(共用)
  • トイレ・洗面台(共用)
  • ロッカー
  • アメニティ
  • 共用スペース

カプセル

メインの設備はカプセルです。

チェックインすると、カプセルの1つが自分専用に割り当たります。
(普通のホテルでいうところの部屋に相当)

広さはホテルによって若干違うものの、大人1人が横になって寝るには十分です。寝返りも余裕でできます。

例えば、こちらは「ドシー恵比寿」というカプセルホテルのカプセルです↓

カプセル内の様子1

カプセル内部の様子2

 

もう1つ、「&AND HOSTEL AKIHABARA」というホテルではこんな感じ↓

カプセル内の様子(頭側)

カプセル内の様子(足側)

 

カプセルは大体2段になっているのですが、どちらも次のようなメリット・デメリットがあります。

  • 上段…上から振動が伝わってこない(登るのは面倒)
  • 下段…入るのがラク(上から振動が伝わることもある)

個人的には登る面倒くささの方が大きく感じるので、選べるなら下段がおすすめです。

中にはシーツや掛け布団、まくらなどの寝具が揃っています。

またコンセントやUSB端子もあるので、寝ているうちにスマホやPCの充電をすることも可能。

一方、カプセル内での飲食はできません。
(汚すと罰金)

飲んだり食べたりしたいなら、外食するか、後で紹介する共用スペースを使うといいでしょう。

シャワールーム

カプセルホテルには必ずシャワールームがついています。

シャンプー・コンディショナー・ボディソープの3点は置いてあると考えてOKです。

シャワールームのみのホテルが多いですが、大浴場、サウナ、湯船があるホテルも珍しくありません。

例えば「カプセルホテル渋谷」には大浴場とサウナがありました。宿泊者であればもちろん追加料金なしで使えます。

トイレ・洗面台

シンク

トイレや洗面台ももちろんあります。

トイレはウォシュレットがついていることがほとんどです。

洗面台は洗顔、歯みがき、ひげ剃り、コンタクトの装着といったことに使えます。

ドライヤーもあるため、シャワーを浴びた後は髪を乾かせます。

水回りは共用なので、特に洗面台はびちゃびちゃになっていることが多いです。

ロッカー

ロッカー

カプセルと同じ番号で、鍵付きのロッカーが割り当てられます。

ホテル内で唯一鍵をかけておけるスペースなので、バッグや上着だけでなく、貴重品をしまっておくのに便利です。

注意点として、ロッカーの大きさはホテルによってだいぶ違います。

また珍しい例ではありますが、ロッカーがないホテルもあります。

共用スペース

カプセル以外にも、くつろげる共用スペースが用意されていることが多いです。

ここにはソファやテーブル、マッサージチェアが置いてあります。

基本的に飲食もできるので、テイクアウトしてきたものを食べるのに便利です。

テーブルを使ってPC作業や物書きにも使えます。

ただし共用スペースのルールはホテルによって違うため、あらかじめ確認しておきましょう。

アメニティ

タオルや歯ブラシなど、宿泊の際に使う道具のことを「アメニティ」と呼びます。

アメニティの例としては、次のとおり。

  • バスタオル
  • フェイスタオル
  • 歯ブラシ(歯磨き粉つき)
  • 室内着
  • スリッパ

一泊3,000円~のホテルでは、これらのアメニティ一式が無料で使えることがほとんどです。

チェックインの時に渡されるか、割り当てられたロッカーに入っています。

一方、アメニティが宿泊費とは別料金のホテルも多いことは覚えておいてください。

この場合例えば、バスタオル1枚200円、歯ブラシ1本100円などのように追加で有料レンタル(購入)することになります。

料金が安いホテルほど、こういった追加料金システムのことが多いです。

泊まる際の注意点

カプセルホテルを予約したり、実際に泊まる際には次のことに注意しましょう。

  • ホテルの立地
  • いびきの問題
  • 客層
  • 設備・アメニティの充実度

ホテルの立地

まずホテル選びの段階では、行きやすい場所にある方が良いに決まっています。

最寄り駅からどれくらいの時間がかかるかは、予約の前に把握しておきましょう。

傾向としてアクセスが良いほうが料金も高くなる傾向にあります。

いびきの問題

カプセルホテルの一番の不安材料といえば、いびきの問題です。

上に書いたように、カプセルホテルではカプセルと外の仕切りがカーテン1枚しかありません。

そのため、近くでいびきをかいている客がいたらまず間違いなく聞こえきます。

これはそのホテルの構造上の問題ではなく、カプセルホテルというシステム自体の特徴です。

「カプセルホテルとは、いびきが聞こえてくるものである」と割り切りましょう。

いびきをかく客がいるかは運次第なので、僕はこれをカプセルホテルいびきガチャと呼んでいます。

ちなみにこれまで僕は何度もカプセルホテルに泊まってきましたが、残念なことに、いびきが聞こえなかったことは一度もありません。

なのでカプセルホテルに泊まるときは必ず耳栓を持っていくのをおすすめします。

耳栓

設備・アメニティの充実度

上に書いたとおり、設備やアメニティはホテルによって異なります。

面倒でなければ事前に公式HPなどで確認しておくといいでしょう。

これも傾向として、宿泊料金が高いほど設備やアメニティも充実してきます。

僕の経験では、一泊4,000円前後のホテルであれば特に不足を感じたことはありません。

客層

そこまで重要ではないのですが、料金と客層についても一応書いておきます。

当然の結果として、料金が高いほど客層も良くなります。

かつて僕は一泊8,000円くらいのグレードの高いカプセルホテルに泊まったことがあるのですが、やはりそちらの方が客層が良い印象でした。

贅沢な話かもしれませんが、そういった環境の方が安心はできます。

向いている人・向いていない人

ここまでの内容を踏まえて、カプセルホテルに向いている人・向いていない人を僕なりに提案したいと思います。

カプセルホテルは便利とは言え、やはり欠点もあるので、実際に利用するかどうかの参考にしてください。

向いている人

最低限の環境で泊まれればよく、宿泊費を抑えたい方であればカプセルホテルはおすすめです。

例えば僕はリュックつ背負って1人で(主にライブを見るための)旅行をよくします。

その場合誰かと一緒に行動する必要もないですし、寝る場所にもそこまでこだわりません。

そんな場合にはカプセルホテルはうってつけ。

一泊の宿泊費は高くても4,000円程度に抑えられます。

向いていない人

一方、次のような方にはカプセルホテルはおすすめできません。

  • 閉所恐怖症の人
  • 快適に寝泊まりしたい人

閉所恐怖症の人

まず一番のハードルとなるのが、カプセルという空間に耐えられるかどうかだと思います。

上に書いたようにカプセルはそれなりの広さがあります。

大人が余裕で寝返りをうったり、屈んで着替えをしたりする分には問題ありません。

ですが狭い場所が極端に苦手な方は、カプセルホテルは避けた方が無難です。せっかくの旅行中に具合が悪くなったらもったいないです。

それでも興味がある方は、何の予定もない時に家の近くで試しに泊まってみるのもいいでしょう。

そうすればカプセルホテルがどんなところか自分で体験できますし、旅行先で利用しても大丈夫かどうかイメージを掴めます。

予算があって、快適さを求める人

予算が十分にあり快適に一夜を過ごしたい場合もカプセルホテルはおすすめしません。

ここまで繰り返し書いてきたように、カプセルホテルは普通のホテルとはかなり違います。

プライベートスペースが限られていて、快適さの点では明らかに劣るのは事実です。

あくまで簡単な宿泊施設に過ぎないと考えましょう。

まとめ

以上、カプセルホテルとは一体どんなところなのか僕の経験をもとに解説しました。

まとめると、カプセルホテルとは次のような宿泊施設です。

  • カーテンで仕切られただけのカプセルで寝る
  • 普通のホテルより安い(3~4,000円が平均)
  • シャワーやトイレ、洗面台などの設備はある
  • 最低限横になって安く泊まりたい人に向く
  • 狭い場所が苦手、快適さを求める人には向かない

以上の内容を読んでいただければ、カプセルホテルの長所・短所が分かっていただけたと思います。

それらの特徴を踏まえて、実際に利用するかどうかの参考になれば幸いです。

当サイトではカプセルホテルのレビュー記事もあります。イメージを掴む役に立つので、あわせてご覧ください。