【ジョジョPart3スターダストクルセイダーズ】名言&印象的なシーンまとめ

この記事では、『ジョジョの奇妙な冒険Part3 スターダストクルセイダーズ』の名言や印象に残ったシーンを僕なりにまとめていきます。

有名なセリフの元ネタを知ったり、面白いと思ったポイントを共有できればと思います。

どうしてもネタバレは入ってしまうので、未読の方は先にご自身で漫画を読むのをおすすめします。

スタンド初登場

そばに現れ立つというところからその像(ヴィジョン)を名付けて……
『幽波紋(スタンド)』!

※()内はるび

(文庫版第8巻 p.56)

スタンドはジョジョシリーズの中でも最も重要な概念の1つ。

スタンドという言葉が前作を通して一番最初に出てきたのが、アヴドゥルとジョジョが刑務所で初めて相対するシーンです。セリフは主人公の祖父にあたるジョセフ・ジョースターのもの。

実はスタンドという概念はジョジョシリーズの最初からあったわけではなくて、第3部になって初めて登場しました。

このスタンドという能力が、第3部以降のバトルの中心になります。

スタンドの特徴をざっくりまとめると、次のとおりです。

  1. スタンドは守護霊のような存在で、能力者の意志で闘う
  2. 能力者1人につき1つのスタンドを持つ
  3. スタンドが見えるのはスタンドの能力者だけ
  4. スタンドに触れられるのはスタンドだけ
  5. スタンドがダメージを受けると、その能力者もダメージを受ける

※他にも細かい設定はあるのですが、ここでは省略します。

スタンドの姿や能力はそれぞれ違っていて、それが第3部以降のバトルシーンの面白さを作っています。

[aside]

「スタンドがない第二部まではどうやって闘ってたの?」という方のために少々解説を。
第二部までは太陽の波紋のエネルギーを操る主人公らが、太陽を苦手とする種族(吸血鬼など)と闘っていました。
波紋を使った技は第三部でもジョセフ・ジョースターがほんの少し使っています。

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TV越しのディオ

ジョセフ・ジョースター!
きさま!
見ているなッ!

(文庫版第9巻 p.151)

ジョセフ・ジョースターのスタンド「ハーミットパープル(隠者の紫)」はカメラやTVを使って遠くの様子を映し出す「念写」の能力があります。

ジョジョ一行がシンガポールでディオの姿を念写したとき、ディオは自分が”見られている”ことに気づきました。上の引用文はそのときのディオのセリフです。

セリフもさることながら、このときのディオの指を突き出すポーズも迫力があっていかにも(作品としての)ジョジョだなという感じがします。

Do you understand?

ドゥー
ユゥー
アンダスタンンンンドゥ!

(文庫版第9巻 p.196)

スタンド「イエローテンパランス(黄の節制)」を操る敵ラバーソウルとジョジョが闘う場面。

イエローテンパランスは「力を吸い取るよろい」として働き、ジョジョは攻撃が全く通らず苦戦を強いられます。

上のセリフは、勝機をつかめないジョジョに対してラバーソウルが放ったもの。

見てのとおり「Do you understand?(分かったか?)」をカタカナで表現したものですが、何ともいえない面白さを醸し出しています。

個人的な注目ポイントは、本来疑問文であるにもかかわらず語尾に「?」がついていないところ。あえてクエスチョンマークを排したことで、迫力と独特な面白みが増していると思います。この言葉選びはセンスを感じました。

再会したディオとポルナレフ

ポルナレフ 人間は何のために生きるのか考えたことがあるかね?
「人間は誰でも恐怖や不安を克服して安心を得るために生きる」

(文庫版第16巻 p.280~281)

物語は終盤にさしかかり、ディオとポルナレフが久しぶりに相対します。

ディオのスタンド「ザ・ワールド」の力の謎にとまどうポルナレフ。そこでディオは、人間が生きる目的は安心であると語り、安心を得るために自分に仕えるようポルナレフを誘います。

第3部の真面目な名言の中では個人的に一番心に残っているのがこのセリフです。この後もセリフは「名声を手に入れたり人を支配したり…」というふうに具体的な内容が続いていきます。

人間は何を求めて生きるのか。誰しも考えるこの問いに対するディオの答えには僕も共感しました。

確かに、お金があると安心しますし、友達がいても安心します。なるほど人が求めるあらゆるものは全て何らかの形で安心につながっている…というわけですね。

人生に洞察を与えてくれるお気に入りのシーンの1つです。

ディオの能力に混乱するポルナレフ

あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!
『おれは奴の前で階段を登っていたと思ったらいつのまにか降りていた』

な…何を言っているのかわからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

(文庫版第16巻 p.290~291)

先ほどのシーンでは上階にいるディオに向かってポルナレフは階段を登っていきます。しかし、数段登ったと思ったらいつの間にか降りている、という理解不能な現象が発生。

この後ポルナレフはジョジョたちと再会し、その時起こったことを何とか伝えようとします。上に引用したのはその時のセリフです。

このセリフはかなり有名で、ジョジョを知らない方でもなんとなく聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。これが元ネタです。

これは僕がジョジョシリーズの中で一番好きな面白系の名言で、とても気に入っています。

もちろん他にも言葉選びのセンスが光る名言は作中にたくさんありますが、単語や細かい表現のチョイス、テンポ感が優れているのはこれだと思います。味わい深いです。

ディオのスタンド「ザ・ワールド」

「世界(ザ・ワールド)」
時よ止まれ!
WRYYYYYYYYYY――――ッ

(文庫版第17巻 p.236~237)

花京院によって、ディオのスタンドが”時を止める”能力だと判明します。

ディオが「ザ・ワールド」を発動するシーンはいくつもあるのですが、中でも一番迫力があるのがこのシーン。

このときディオはジョセフ・ジョースターの血を吸って回復&パワーアップしています。

ジョジョ特有の表現である「WRYYYYYY」に続くのがポイント。WRYは第一部からディオのセリフとして登場し、それは50年の時を経た第三部でも受け継がれています。

ディオの敗因

てめーの敗因は…
たったひとつだぜ…
…DIO…
たったひとつの単純な答えだ……
『てめーはおれを怒らせた』

(文庫版第17巻 p.285)

長きにわたるディオとの闘いに勝利したジョジョが最後に放ったセリフです。

第一部から登場した悪役ディオはこれにて完全に消滅します。生き返って出てくることはもうありません。

『てめーはおれを怒らせた』。ジョジョ本人が言うように、本当にシンプルでいいですね。

文庫本にして10冊分の物語にようやく決着がついたことを感じさせます。

おわり

以上、『ジョジョの奇妙な冒険Part3 スターダストクルセイダーズ』に登場する名セリフや印象的なシーンを僕なりにまとめてみました。

こうしてみると、名台詞の密度自体は第一・二部の方がやや高いかなと思います。それでも、僕が愛してやまないポルナレフの名言もあり、絶対に見逃せません。

内容としても、第三部はスタンドの登場によってジョジョの方向性がガッチリ固まった重要なポイントとなる作品だと思います。

未読の方はぜひ読んでみてください。